自由財産の拡張について

自由財産の拡張について

自由財産の拡張

 

破産手続きにおける自由財産およびその拡張ということについてお話をいたします。

 

これから破産をするといったときに、よくある質問として、財産は全部取られてしまうんでしょうか、というのがあります。

 

家財道具、テレビ、ベッド、冷蔵庫、そういったものは全部取られてしまうんでしょうか、などと心配される方がいらっしゃいます。 しかしながら、破産の手続きにおいては、自由財産というのが認められておりまして、破産者が自由にできる財産というのが、法律上きちんと定められております。

 

というのは、いくら破産者といえども、全ての財産を取り上げるということになりますと、その今後の生活、更生に向けた生活というのができなくなってしまいます。ですから、法律は、ある程度の財産は破産者であっても残せるように配慮をしているわけです。

 

例えば、当然とも思えますが、破産決定以降に破産者が取得した財産、例えば、宝くじで大きな金額が当たったなどといった場合でも、破産手続き以降の財産であれば、自由財産と認められます。

 

また、法律で差し押さえ禁止とされている財産ですね、年金の受給権、あるいは家財道具等につきましては、法律で差し押さえができないということになっておりますので、これについては破産をした後でも、破産手続きの前から持っている財産であったとしても、権利として、自由財産として手元に確保することができます。

 

そして、もう一つ、99万円以下の現金というのも、自由財産の範囲とされております。99万円以下であれば、その現金を持っていたとしても、財産として取られることはないといったことであります。

 

それでは、これらの財産以外の財産というのは、必ず破産手続きの中で差し出さなければならないのでしょうか。この場合に問題となるのは、自由財産の拡張というものです。特別な事情があって、破産者がそれでは生活できないなあ、といった場合に、これらの法律の定めを超えて、自由財産というのが認められることがあります。

 

それが自由財産の拡張というものです。 例えば、保険があったとしましょう。がん保険があったとして、解約すれば何十万となった場合に、これを解約してしまうと、今、がんの治療をこれからしなければいけないのができなくなってしまう、といったような場合、こういった場合には、その金額にもよりますけれども、裁判所の決定によって自由財産の拡張というものが認められることもあります。

 

また、車がないととても不便な地域に居住しているといったような場合に、周辺の人もみんな車を利用して生活をしているといった場合に、車の価値がそれなりに高いものであったとしても、自由財産の拡張ということで、その車を確保するといったことができる可能性があります。

 

もっとも、先ほど99万円以下の現金という話をいたしましたが、自由財産の拡張というのもこの99万円を超えてさらに認められるというのは、なかなか難しいといったのが現状かと思います。 このように自由財産には拡張というのが認められております。具体的に自分の財産がどうなるのかというのは、ケース・バイ・ケースなところがあります。ぜひ一度、弁護士さんに相談されるとよいかと思います。